悪魔の涎・追い求める男

「全ての火は火」が切れてる。松坂のスライダーくらい切れてる。
けれど、この方向性は「続いている公園」で既にコルタサル本人が打ち出してしまっていて、しかもこっちの方がもっと切れてる。64の劇空間プロ野球のマリオのフォーク*1くらい切れてる。
一番好きなのは「南部高速道路」。
表題作の一つである「追い求める男」は冗長であんまり好きではない。チャーリー・パーカーのファンであればもう少し味わい深い作品になる……とは思えないんだけれど。
総じてラテンアメリカ文学というのは好きです。外れが少ないし。

*1:ストライクゾーンの上端から下端まで落ちる。どう考えても打てないので当時塩味のいるコミュニティでは暗黙裡にマリオ使用禁止のルールが打ち立てられた。しかし何故にこんな分かりにくい喩えをするんだろうか、こいつは。